公開日:8/17/2020  更新日:6/13/2021

  • twitter
  • facebook
  • line

OSS ライセンス について調べた備忘録【まとめ】

目次

  1. はじめに
  2. OSSの定義
  3. ライセンスとは
  4. ライセンスの種類
    1. 寛容型ライセンス
    2. 互恵型ライセンス
  5. 各種ライセンスの留意点
    1. BSD ライセンス
    2. Apatch ライセンス
    3. GPL/LGPL ライセンス
    4. LGPLライセンス

はじめに

ある日、仕事で自社プロダクトで使用している OSSライセンス調査 を実施しました。
新人の私はOSSについて素人なので、ネットや書籍でOSSライセンスについて調べ勉強しました。
せっかくなので、本記事にOSSライセンスについて理解したことを書き記します。
ちなみに、私が調査したプロダクトの採用言語はJavaでした。
本記事には間違いが含まれる可能性が充分高いので、その点ご了承ください。
勉強で使用した書籍は以下です。

  1. OSSライセンスの教科書 上田 理 (著) 岩井 久美子 (監修) Amazon リンク

OSSの定義

書籍1)によると下記の5項目を全て満たすものが、Open Source Software (OSS) と呼ぶそうです。

  • そのソフトウェアには改変する自由がある。
  • そのソフトウェアには頒布する自由がある。
  • 上記の2つの自由を得るには、著作権者が提示する条件を満たす必要がある。
  • 上記の2つの自由を得るには、いちいち著作権者に連絡し著作権者から承諾を得る必要はない
  • 上記の2つの自由をえるためには、著作権者に対して対価を払う必要はない

頒布(はんぷ)とは、OSSを誰かが誰かに渡すことを指します。具体的な頒布例として、OSSを使用して開発されたアプリケーションをネットで配布したり、OSSを使用した組み込み系の家電製品の販売などが例として挙げられます。OSSを利用するだけなら、ライセンスの中身など気にしなくてよいのですが、使用 (頒布) する場合はライセンスに書かれている条項に従わなければいけません。OSSを頒布した時点で、渡す側、渡された側の双方が、OSSの著作権者が提示したライセンス条項に同意したことになります。

ライセンスとは

ライセンスとは著作権者の思いを表現し、その著作物の利用許諾を求めようとしている人に対して著作権者が伝える文書です。そこで難しいのが、ライセンスの文言を読むだけではライセンサーの思いを完全に把握できない可能性があり、ライセンサーの開発コミュニティの思いも適切に理解した上で補完する必要があることです。なので、法務・知的財産の専門家でもライセンスを読むだけでは、開発コミュニティーの暗黙の共通認識までカバーしきれず、内容を容易に理解できない可能性があります。ソフトウェア開発者も法律家と協力して、正しくライセンスを読み理解することが推奨されるようです。

また、OSSライセンスは基本的に英語で書かれているので、英語力も必要です。誤訳の恐れがあるものの、法律の専門家でないなら下記サイトの日本語訳はライセンスの理解に参考になりそうです。私は英語が苦手なので、こちらのサイトにかなり助けられました。

OSI承認オープンソースライセンス 日本語参考訳 | Open Source Group Japan

ライセンスの種類

OSSライセンスの種類は少なく見積もっても数百通りあるようです。OSSライセンスは大きく分けると、寛容型ライセンスと、互恵型ライセンスに分けることができます。互恵型ライセンスは、改変を加えたものに対しても同様のライセンスの利用許諾を求めることから、コピーレフト型ライセンスとも呼ばれます。

寛容型ライセンス 互恵型ライセンス
代表的ライセンス BSD License
MIT License
Apach License
TOPPERS License
GNU General Public License (GPL)
GNU Lesser General Public License (LGPL)
Common Development and Distribution License (CDDL)
頒布に伴うソースコード開示 ソースコード開示義務なし 改変した箇所含めてソースコード開示義務あり
訴訟例 なし 数件あり

寛容型ライセンス

  • 極めて単純な事柄 (著作権表記、ライセンス表記) を守れば、そのOSSの自由な改変や頒布が認められるライセンス。
  • Apach License など、特許権について言及しているライセンスがあるので要注意。
  • 頒布される側の落とし穴で、OSSのソースコードが入手できない事態が発生する。

互恵型ライセンス

  • 寛容型ライセンスと比較して、より強く開発情報の共有を指向したライセンス。
  • Linuxを含め、多くのOSSで採用されている。
  • OSSのソースコード開示が義務づけられている。
  • OSSと混然一体となった、別のソフトウェアにまで影響が及ぼされることがある (GPL汚染など)。
  • バージョンや派生形などで留意点が異なるので理解が難しい。
  • 実際に訴訟が発生している。
  • ソースコードの開示義務回避のために、利用が敬遠されることが多い。

各種ライセンスの留意点

BSD ライセンス

  • BSD ライセンスには2項型、3項型、4項型が存在する。
  • 4項型のBSDライセンスには、そのOSSによる機能を広告物に謳う場合、「This product includes software by the <organaization>. 」という謝辞を入れなければならない宣伝条項が存在するので注意。

Apatch ライセンス

日本語参考訳のサイト

  • Apatch ライセンス バージョン2:第3項 に特許ライセンスの付与について書かれている 。
  • Apachライセンスで利用許諾されたOSSでは、そのOSSのみによって実現する特許を自身が保有する場合、利用に慎重になる必要がある。

GPL/LGPL ライセンス

  • リチャード・ストールマンによって作成され、同氏が中心となって運営しているフリーソフトウェアファウンデーション (FSF) によって管理、維持されている。リチャード・ストールマンの思いを理解することが、GPLの理解への第一歩らしい。
  • GPL/LGPL で利用許諾されたOSSを使用した場合、混然一体となったソフトウェアのソースコードも開示しなければいけない。GPL汚染などと呼ばれる。
  • 頒布する際に、GPL/LGPL 以上の制約条項を課してはならない。それによって、ライセンスの両立性の問題が発生する。

LGPLライセンス

  • GPLの制約を緩めたライセンス
  • ライブラリとのリンクに適切な共有ライブラリ機構を用いた場合、自前のソースコードの開示は不要である。
  • リバースエンジニアを禁止してはいけない。

戻る